蓼食う虫 谷崎潤一郎

 

夫婦って何って考えさせられる小説だった。

結局、好きとか燃え上がるような恋って落ち着いていってしまうもので

夫婦って一緒にいて自然ならばいいのではないかと思う。

 

妻も不倫をしたくてしているわけではなく、ただ夫の不満を外に求めただけ

であって本当は夫に愛されたかったんだと思う。

そして、妻の方もずっと少女のように恋をしていられるような関係を

望んでいたのだと思う。

 

そして、複雑にさせているのはみんな素直に自分の気持ちを言えないこと

なんだと思う。

多分、相手がどのように反応するのが怖くて、相手に決めてもらった方が

楽だから自分が出るのがすごく怖いんだと思う。

 

でも、男って結婚すると女の人の見方が変わってしまうよね。

女の人ってその点、結婚しても変わらない気がする

というか、二人ともが求めている理想が絵に描いたような理想を描いているから

っていうのは大いにあると思う。

 

結婚って悲観しているわけでもないけど、よく言えば穏やか、悪く言えば平凡な

ものなのかもしれないね。