人間とは何か

 

実に奥深かった。

まず、自分の中で考えるということは一つもできなくて

外から働きかけたことでしか、考え行動することができない。

そして、誰かのためにやっていると言っても、

結局は自分の利益になるようにしか人は動かないものである。

 

人間も機械と一緒で何か刺激があれば反応するものである。

それは、動物全般同じで人間が高等かといったら

そんなこともなく、機械の種類がそれぞれ違うだけで

作りはみんな一緒である。

 

そして、物欲、名誉、そういったもの全ては

精神からきているもので、何を自分が欲しているかは

千差万別だが、本来のそのものが欲しいのではなく

それを通じて得られる精神的安定が欲しいだけ。

 

そのような真実に触れると、人は少なくとも

今まで信じてきた高尚な信仰や教育はなんだったのかと

裏切られた気持ちになるけど、それを知ったからと言って

不幸と思うか、そう思わないかは自分次第ではある。

 

確かに、この老人の表現の仕方は極端ではあるような

気はするものの真実ではあるとは思う。

 

でも、別に自分自身を満足させるために生きても

いい気がする。

それを通じて、他の人も幸せにできるように

働けばいいわけで、

自分を大切にできない人は他人も大切にすることが

できないというのはそういうことだと思う。

 

逆に言えば、少し楽になったというか

投資などの経済活動をしていて

いったいこれは自分以外の誰の利益になるのだろうと

思っていた。

しかし、他の仕事でも自分の利益の他ないんだと気づいたので

自分のために活動しても良いんだと少し前向きになれた気がする。