寺山修司名言集

寺山修司は青森出身で私も青森出身なので親近感がわく。

こないだ、池袋の東京芸術劇場寺山修司が脚本を書いた

奴婢訓を見に行った。

女の人しか出てこない劇だったのだが美しくて

まるで動く美術館のようだった。

 

私たちは、靴屋に靴を作ることを代行させた。

洋服屋に洋服を作ることを代行させた。

コックに肉を焼くことを代行させた。

そして、政治までも代議させることを許してきたのだから、

愛したり、悲しんだりすること位は自分のために残しておきたい。

 

という地平線のパロールからの詩は、この中で一番好きな部分かもしれない。

この世の中、自分の代わりになる人やものなんて腐るほど

いるけれど、自分でしかできないことを見つけて

するって素敵だなと思う。

 

一つのものを信じることは、別のものを裏切るということなのだ。

信じるというのは、残酷なことなのだ。

 

本当にその通りだと思う。

何かを一つやり遂げるということは同時に何かを捨てなければならない

というのは自然の原理である。

だから、信じるというのは誠実そうに見えて

本当は酷なことだなって思った。